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消費者問題

8. 銀行預金の不正払い戻しをめぐる問題

  • 先日空き巣に入られ、キャッシュカードを盗まれてしまいました。暗証番号を生年月日にしていたため、そのキャッシュカードを使って現金を引き出されてしまいました。引き出された現金を銀行に補償してもらうことはできますか
【 回答 】
  • 債権の準債権者への弁済
    銀行は権限のない者に対して預金を払い戻しているので、銀行の払い戻し(弁済)は無効であるのが原則です。そのため、銀行は真の預金者の預金を減少させることはできません。
    しかし、銀行が善意・無過失で、債権者らしい外観を備えた者に対して支払った場合、銀行の弁済は有効となり(民法478条)、銀行は免責されます。
    本件では、正当なキャッシュカードを用いて預金が払いだされていますので、銀行が善意・無過失であるとされる可能性は高いと思われます。
  • 預金者保護法
    銀行の払い戻しが債権の準占有者の弁済(民法478条)として有効になったとしても、預金者がカードを盗難されたあと速やかに銀行に通知しするなどの要件を満たした場合、預金者は銀行に補償を請求することができます。ただし、銀行が預金者の重過失を立証した場合には、銀行は補償することを要しないとされ、預金者の過失を立証した場合には、4分の3の金額を補償すれば足りるとされています(預金者保護法5条)。
    そのため、銀行が預金の払い戻しに善意・無過失であったとしても、あなたに過失がなければ、銀行に払い戻された預金の全額を補償してもらうことが出来ます。
  • 暗証番号を「生年月日」にしていたことについて
    立法者の見解では、暗証番号を生年月日など類推されやすいものにしていただけでは、預金者に過失があるとみなされないとされています。そのため、銀行が何の取り組みもしていなければ、預金者に過失がないとされる可能性が高いといえます。
    しかし、銀行が類推されやすい暗証番号を変更するように預金者に何度も通知していたにもかかわらず、預金者が暗証番号を生年月日から変更しなかった場合には、過失があるとされる可能性もあります。