朝日中央インターネット法律相談

携帯電話の方はこちらからお入り下さい。

労働問題

9. 配転・出向・転籍

  • 労働者は、使用者の配転命令(労働者の職務内容や勤務場所を相当長期間にわたって変更する旨の人事異動命令)を拒否することはできますか
【 回答 】
  • 使用者に配転命令権が認められない場合
    使用者の労働者に対する配転命令権が認められるためには、就業規則や労働契約によって、明示的又は黙示的に使用者に配転命令権が認められていることが必要です。
    したがって、就業規則や労働契約上、使用者に労働者に対する配転命令権が認められていない場合、労働者は配転命令を拒否することができます。
  • 使用者に配転命令権が認められる場合
    この場合、労働者は、使用者の配転命令を原則として拒否することができません。
    しかし、以下の場合、労働者は、使用者の配転命令を例外的に拒否することができると解されています。
    (1) 労働契約上、職務内容や勤務場所が限定・特定されている場合
    この場合、労働契約上限定・特定された職務内容や勤務場所を超える配転は、その労働者の同意なくして行うことができません。
    したがって、労働者は、配転命令が労働契約上限定・特定された職務内容や勤務場所を超えるものである場合、その配転命令を拒否することができます。
    (2) 配転命令が権利の濫用にあたる場合
    配転命令が、配転命令権の濫用にあたると認められる場合、労働者は、その配転命令を拒否することができます。
    判例は以下のような配転命令は、配転命令権の濫用にあたると解しています。
    (a)  業務上の必要が存在しない配転命令
    (b)  業務上の必要が存在するが、不当な目的・動機をもってなされた配転命令
    (c)  業務上の必要性と比較して、労働者に与える不利益が不相当に大きい配転命令