高齢者・障がい者
1. 高齢者
(11) 高齢者の離婚
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私は認知症の夫の介護をして10年になりますが、自分も高齢になり介護に疲れてしまいました。このような場合、離婚できますか
【 回答 】
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裁判で離婚を認めてもらうには離婚原因が必要です。認知症を理由とする離婚は、民法770条1項4号の「配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき」
に当たるのか、同項5号の「その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき」にあたるのか議論があります。
また、実質的にも夫婦の一方が重い病気にあるとき、離婚を認めることは病気の配偶者にとってより悲惨な状況に追い込まれる反面、離婚を認めないことは、もう一方の配偶者に長期間の看護を強要することにもなり、未だ見解の一致をみていません。
離婚の可否は婚姻関係における疾病配偶者の態度、疾病の程度、他方の配偶者の態度、疾病配偶者の今後の療養体制などから総合的に判断されるものといえます。
この問題は個別の事情によっても結論が変化するものですが、参考になる裁判例に次のものがあります。
長野県の42歳の男性が、特別養護老人ホームに入所している重度のアルツハイマー病の妻(59歳)との離婚を請求した事件です。訴えを受けた長野地裁は平成3年9月17日に離婚を認める判決を下しました。この妻は結婚12年目に発症し、夫と会話ができず感情もほとんど示さなくなりました。妻は特別養護老人ホームに入居しましたが、夫側は民法770条の「強度の精神病にかかり回復の見込みがない」「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当するとして提訴しました。判決はアルツハイマー病が精神病に該当するか否かについては「疑問が残る」としましたが「婚姻を継続し難い重大な事由」に当たるとの判断を示しました。
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